今回は流行りの南部鉄器のココットで、ごぼうを皮ごと味わえるコンフィを作りました。コンフィとは、低温の油でじっくり食材を煮詰める料理のこと。アヒージョと似ていますが、高温で一気に仕上げるアヒージョに比べて、コンフィは弱火でコトコト仕上げるため、野菜の調理に向いています。
また、素材の香りが滲み出したオイルは香り油として他の料理に流用できるほか、塩や砂糖でしっかり味付けをすると1ヶ月は保存が効くのも嬉しいポイント。
今回は土つきごぼうを丁寧に洗ってそのまま調理することで、後日オイルだけ使えるレシピになっています。塩分の役割としてアンチョビを入れているので風味も抜群。一度で二度おいしい便利なレシピですよ。
【参考】キャベツステーキの作り方@にんにくとアンチョビのソースが美味い
材料と作り方
■使用する材料(2人前)
- ごぼう…1本
- アンチョビ…1缶
- オリーブオイル…200cc
- ピンクペッパー…少々
ごぼうはたわしで土を落として、皮はついたまま、7センチの長さに輪切りにします。熱湯で5分ほど茹でてアク抜きをし、キッチンペーパーで完全に水気を切ってください。このとき、水分が残っていると、オリーブオイルで熱した際に油が跳ね上がるので、丁寧に拭き取りましょう。
ココットにごぼうを並べて、ヒタヒタになるまでオリーブオイルを注ぎます。口径の狭いコンロで弱火にかけて15分間じっくり火を通してください。もし、ココットの幅とコンロの幅が合わない場合、無理に乗せると不安定で危険なので、網をかけてその上にココットを乗せるのをオススメします。
15分後、ごぼうがしんなりしたら、アンチョビをオイルごと入れて蓋をして5分間煮詰めます。アンチョビが全体に溶けたらピンクペッパーをまぶして完成です。調理時間は約40分です。
1回の食事だけじゃない!何日も楽しめるごぼうとアンチョビの香り
アツアツのココットは軍手を二重にはめて、鍋敷きの上に乗せましょう。1人で食べる場合はそのままココットから食べても構いません。
芯まで柔らかく仕上がったごぼうは、皮ごと煮詰めたので香りがとても豊か。大地の風味がしっかり残っています。アンチョビとピンクペッパーを乗せて食べると香ばしさに濃厚な出汁と爽やかな刺激が加わり、小さいながらも存在感たっぷりの一品に変化します。
ごぼうの香りとアンチョビの出汁が染み込んだオイルはパンに浸して食べるもよし。それでも半量の100ccは余るので、後日パスタを作るときのオイルにしました。にんにくと鷹の爪だけのシンプルなペペロンチーノも、この残りのオイルで作ると奥行きのある味になりますよ。