あっさりしているのにボリューム満点の食材、厚揚げ。今回は厚揚げをこんがり焼いた上に、野菜あんをたっぷり乗せたあんかけを作りました。このレシピのポイントは厚揚げをしっかり油切りすることと、焼き色がつくまでカラッと焼き上げること。
四隅がカリカリになるまで焼いたら、あんかけをかけるときにジュワッという気持ちのいい音が響きます。あんかけのあんは事前に作っておいて、食べる直前に厚揚げをしっかり焼くことで、音からおいしい一品が完成します。
あんに使う野菜はなんでも大丈夫ですが、今回は赤いパプリカを入れて彩り豊かに仕上げました。野菜が中途半端に余ったときに冷凍しておくと、使いたいときに調理できるのでオススメです。
材料と作り方
■使用する材料(2人前)
- パプリカ…2分の1個
- ぶなしめじ…100g
- 厚揚げ…4個
- 片栗粉…小さじ2杯
- 醤油…大さじ1杯
- みりん…大さじ1杯
- オリーブオイル…大さじ1杯
厚揚げはあらかじめひと口大にカットされているものを使うか、自分で適当な大きさに切ってください。熱湯を沸かし、厚揚げに回しかけたあと、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取りましょう。
このとき水分が残っていると焼くときに油がはねるので、表面がサラサラになっているか確認してください。
次にパプリカを2ミリ程度の薄さにスライスし、ぶなしめじは石づきを落として、鍋で茹でていきます。火が通ったら醤油、みりんで味つけして、片栗粉を水で溶いたものを回しかけて、ダマにならないようトロミをつけます。
オリーブオイルをフライパンに垂らし、厚揚げの両面に焦げ目がつくまで焼いていきます。こんがり狐色になったら、皿に盛りつけ、あんをかけて完成です。調理時間は約20分です。
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音までおいしいパリパリあんかけ
私はいつもこれを作るとき、厚揚げを焼いて皿に盛りつけたあと、そのままテーブルに出して、家族の前であんを回しかけています。すると、あんが熱々の厚揚げにかかったときにおいしそうな音がするのです。その音が合図になってお腹がすいてきます。
あんがたっぷりかかっているのに、厚揚げがフニャフニャにならないのは、端までしっかり焼いているから。焼きが甘いと、あんの中でふやけてしまい、食感が損なわれます。
ひと口食べると、ほのかに甘いあんがよく絡んだ香ばしい厚揚げの風味がふんわりと広がり、その奥にある豆腐の香りがさらにうまみを引き立ててくれます。あんの中にある野菜がアクセントとなり、シンプルながらに複雑な味に仕上がりました。