有機野菜と減農薬野菜は食べて違いがわかる?比較してメリット・デメリットを解説
これまで有機野菜と減農薬野菜、それぞれの認可の基準や農法について解説しました。
【参考】減農薬野菜とはどんな野菜?おすすめの購入先や有機野菜との違いを解説
【参考】有機野菜とはどんな野菜?基準やおすすめの購入方法を詳しく解説
双方とも宅配野菜で取り寄せするのがベストだということはわかりましたが、おいしさや品揃えの点ではどちらが便利でしょうか?
今回はご家庭で有機野菜と減農薬野菜を食べるにあたって、それぞれの違いと利点を比較します。
見た目の違いを比較
野菜のビジュアルは農薬と肥料の使用頻度の結果がかなり反映されます。
強い化学農薬を使わないということは、それだけ虫の害が及ぶ可能性は高くなりますし、化学肥料で土壌の栄養分を調整しないということは、その土地そのものの土の仕上がりで野菜が完成するためです。
以上の点を踏まえると、有機野菜は必ずしも見栄えのする野菜ができるとは限りません。常日頃、スーパーに並んでいる綺麗な形の野菜に慣れている私たちが見ると、いびつに感じる形のものも存在します。
減農薬野菜は、慣行栽培の50パーセント以下の化学農薬、化学肥料の使用が認められているので、有機野菜より見た目の差を感じることは少ないでしょう。
しかしながら、有機野菜も減農薬野菜も、研究が進むにつれて市販のものと見劣りしないものが増えています。
こちらは有機JASマークを取得しているおーがにっくがーでんから届いた野菜ですが、土ひとつなく、どれも綺麗な形をしており、そのまま調理できるものばかりでした。
また、こちらは減農薬野菜のらでぃっしゅぼーやのきゅうりとスーパーのきゅうりの比較です。左側の大きなほうがらでぃっしゅぼーやです。
有機野菜、減農薬野菜ともに、どの宅配野菜でも極端に小さなものや形の悪いものは検品で弾かれています。また、虫のひどいものは返品交換制度のある企業がほとんどです。
両者ともに比較すると綺麗な野菜が出回るよう改善されていると言えるでしょう。
種類の豊富さ比較
慣行栽培も含めた野菜の中で、有機野菜のシェアはわずか0.24パーセント。かなり少ないですよね。
これは化学農薬、化学肥料を一切使用せずに常に一定の出荷を保つことがいかに難しいか、を表しています。
近年、減農薬野菜を扱う宅配野菜企業は食品だけでなくシャンプーや石鹸などの日用品の販売にも乗り出しています。品揃えという点では、減農薬野菜に軍配が上がっているのが現状です。
■減農薬野菜宅配サービスの契約農家数
- らでぃっしゅぼーや…2500
- 大地宅配…2500
- オイシックス…1000
■有機野菜宅配サービスの契約農家数
- ミレー…100
- ビオマルシェ…360
- おーがにっくがーでん…20
日持ちするのはどっち?
有機野菜のにんじんと減農薬野菜のにんじんを同じ環境下で保存したものの日持ちを比較しました。
こちらは1週間が経過した有機野菜のにんじんです。残念ながら、全体的にしぼんでいますね。
同じく1週間が経過した減農薬野菜のにんじんです。見た目上の変化は特に感じられません。
これは一例に過ぎませんが、化学農薬を一切使用していない野菜はそれ以外の野菜と比べると日持ちしない傾向があります。
宅配野菜は1週間に1度の配送頻度が一般的なので、特に問題はないでしょう。適切な保存方法や加工することで長引かせることもできます。
保存方法を見直して、それでも日持ちと消費のバランスがよくない場合は、有機野菜ではなく、減農薬野菜を試してみるのをオススメします。
乳幼児とママに優しいのはどっち?
残留農薬のことを考えると、有機野菜のほうがお子様に与えるのは安心ですよね。
宅配野菜企業は減農薬野菜、有機野菜ともに使用農薬や肥料の公開をしていますから、資料請求してみるといいでしょう。
しかし、安全性の問題もさることながら、離乳食やお子様向けの食材の取り扱いがあるとママは楽なのではないでしょうか。
離乳食の種類が豊富で、レトルトやレシピキットがコースになっているのが、オイシックスのママ・プレママコースです。こちらは減農薬野菜ですが、妊娠初期から幼児期まで、段階的に商品を送ってくれる定期宅配です。
こうしたサービスができるのは、商品数が豊富な減農薬野菜ならではと言えるでしょう。
もちろん有機野菜も負けてはいません。ビオマルシェでは品数こそオイシックスに劣るものの、完全オーガニックの有機ベビーフードを展開。もちろん有機JASマーク取得済です。
まとめ
さまざまな角度から有機野菜と減農薬野菜を比較した結果、以下の通りになりました。
■有機野菜と減農薬野菜を比較した結果
- 両者とも形は綺麗
- 品揃えを選ぶなら減農薬野菜
- 乳幼児を抱えるママ向けサービスは減農薬野菜が充実、有機野菜企業もサービス開発中
- 野菜が食卓に上がる頻度によって好きな方を選ぼう
でも、残留農薬という点だけを見ると有機野菜の安全性は減農薬野菜と比較にならないほど確保されています。
手間をかけて安全なものを口にするか、サービスを優先するか。最終的には、どこまでオーガニックを追求するかによります。
このように多くの宅配野菜の選択肢が用意されているなんて、いい時代になりましたね。皆さんの生活に合った宅配野菜が見つかることを願っています。